焼酎ができるまで

≪長島研醸有限会社 ≫

1967年、黒之瀬戸大橋の開通を7年後に控え、それに伴う島外メーカーの進出に立ち向かうため、長島の5つの蔵元が団結して長島研醸を発足。各々の銘柄を廃止し、各社の原酒をブレンドして造る共通銘柄『さつま島美人』が誕生しました。結成時は5社合わせて年間一千石と、当時の出水郡(出水・阿久根・長島)で一番少ない製造量でしたが、長島の特産品として島民により積極的に広められ、県外で広く親しまれる焼酎になりました。現在も、工場を一本化せず各々の蔵を持ち続け、長島研醸に原酒を持ち寄りブレンドするという発足当時の手法を継承しています。


≪焼酎うんちく ≫

麹と麹菌について

麹とは、米に麹菌という微生物を培養したものです。麹菌はコウジカビの一種で、デンプンを分解して糖に変える”酵素”、雑菌から醪の汚染を防ぐ”クエン酸”を生成しながら増殖します。黄麹、白麹、黒麹など品種は様々。

酵母について

酵母(イースト)は、糖を消費しアルコールと二酸化炭素をつくる微生物です。焼酎はもとより、全てのお酒は酵母によってアルコールがつくられます。また、発泡性のお酒には、酵母のつくる二酸化炭素を液中に溶かしこんだものもあります。

さつま島美人のロゴについて

広く世の男性に愛されるようにと名付けられた「さつま島美人」。ロゴは草書体という字体で書かれており、島の字が大きく簡略化されています。

蒸留器について

焼酎をはじめ、ウィスキーやウォッカなどの蒸留酒は蒸留器という装置で蒸留を行います。一度気化してから液体に戻すことで、多くの気化しにいく成分は醪に残り、アルコールと香味成分を高い純度で抽出することができます。


≪焼酎ができるまで ≫

01

洗米・蒸米・種付

▶米の下準備。

ドラム型の製麹装置でまず米を洗ってから水に浸し、適度な水分量に調整してから蒸し上げます。その後、種麹と呼ばれる培養された麹菌を敷き、ドラムを回転させ均一になじませます。

02

製麹(せいぎく)

▶麹菌を丁寧に育てます。

種麹の散布後、適切な温度管理を行うことで麹菌を培養していきます。菌が増えると生命活動で温度が上がるため、三角棚という装置に移し、より丁寧な温度管理を行いまんべんなく育成が進むよう人手で米麹をほぐし、均一にならします。

03

一次仕込み

▶芋焼酎作りでは、最初に麹を作ります。

酵素とクエン酸が十分に生成された米麹をタンクに移し、水と酵母を加えます(一次醪)ここで麹菌は死滅しますが、残された酵素が米のデンプンを分解、糖化します。その糖を酵母菌が消費し、増殖しながらアルコールをつくります。

04

芋切り・蒸・破砕

▶サツマイモの下準備

デンプンの豊富な鹿児島県産のサツマイモを人手で選別し、傷や痛んだ部分を切除します。その後、大型の芋蒸器で蒸し上げ、発酵しやすいようにカッターで細かく粉砕します。

05

二次仕込み

▶サツマイモを加えて本格的なアルコール発酵

一次仕込みの醪、粉砕したサツマイモ、水を一つタンクで混合し、さらにアルコール発酵を進めます(二次醪)。一次仕込みで増殖した酵母により、ここでは芋のデンプンを使った糖化、発酵が進み、アルコール濃度が増していきます。

06

蒸留

▶加熱と冷却でアルコールを抽出

原料の香味が生きる単式蒸留器をつかって、二次醪を加熱し気化させます。その気体を冷却し液体に戻すと、アルコールの凝縮された焼酎の原酒が得られます。これはアルコールの沸点が水より低く、優先的に気化するためです。残った醪は飼料や肥料に加工されます。

07

移送・ブレンド・瓶詰

▶島内の焼酎をひとつに

蒸留後の原酒はろ過をして香味を調整し、専用のタンクローリーで、長島謙譲へと集められます。工場に集まった5社の原酒はブレンドされ、アルコール度数の調整や味を落ち着かせるための貯蔵を経て、瓶詰、出荷します。

08

流通

▶「島美人」はお客様のもとへ

普段着の焼酎として、県内外で愛飲されるさつま島美人。卸や酒店へと出荷され、一般のお客様や、飲食店に販売されていきます。

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